免許の更新に行ってきた。何やらやたらと良い建物になっていて驚いた。
手続きもかなり流れが良くなっており、わしの場合「優良」なので朝9時半前に行って、講習30分受けて、帰りに新しい免許を受け取って10時には完了である。
今回も交通安全協会への入会の誘いがあったが、こんなものにはもちろん入るわけがない。
講習の中で、担当者が広島県東部はこのように死傷者数が多いと強調する。
確かに広島市(27人)より福山市(31人)の方が交通事故死者数が多いのだ。
そうなのか、福山は運転が乱暴な人が多いのかなと自分のことを棚に上げて思いつつ、退屈な講義の合間にiphoneを使って調べてみることにした。
広島市は1,173,980人、福山市の人口は465,308人であるからして、人口当たりの交通事故死者数は、それぞれ0.0023%と0.0067%で福山市の方が3倍高いのだ。確かに福山市の死傷者率は高い。しかし、ここで結論を急ぐのは面白くない。ちなみに他にも死傷者数の多い東広島市、呉市、尾道市、三原市を調べてみると、0.0076%、0.0061%、0.0053%、0.0058%であった。福山が突出して高いわけではないらしい。
全国的にはどうであろうか。調べてみると、以下のようなデータがあった。
全国都市別(人口10万人以上都市の死亡事故件数 死者数)
第1位 山口県周南市7.90 第2位 福岡県飯塚市7.60 第3位 秋田県横手市6.80
第4位 静岡県島田市6.80 第5位 茨城県取手市6.30 第6位 栃木県小山市6.30
第7位 香川県丸亀市6.30 第8位 山口県岩国市6.10 第9位 三重県松阪市6.00
第10位 岩手県花巻市5.80 第11位 埼玉県深谷市5.50 第12位 新潟県上越市5.30
少しデータの整合性が取れていないが、いずれにせよ他にいくらでも交通事故死傷者率が高いエリアがあり、福山市が特別に運転が乱暴だという証拠はなかった。
しかし、上のデータを見るといずれも所謂田舎であり、交通事故死傷者の半数を占めるという高齢者の割合が高いエリアである。
もし運転の乱暴なエリアを本当に探そうとするならば、ファクターとして高齢者率や自動車の保有率なども割り引いて考慮しなければならないだろう。
なかなか奥の深いテーマなのだ。
ともあれ、今日のところは退屈な講習の間の暇つぶしができただけでよい。
これにて終了である。