2009年6月13日土曜日

橘怜「貧乏はお金持ち」

橘怜さんについては、海外投資を楽しむ会の「ゴミ投資家のための人生設計入門」「ゴミ投資家のための税金天国入門」などから始まって、「お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方」「マネーロンダリング」「雨の降る日は幸福について考えよう」「永遠の旅行者」「得する生活」「「黄金の扉を開ける賢者の海外投資術」「臆病者のための株入門」「マネーロンダリング入門」「亜玖夢博士の経済入門」、訳書の「不道徳教育」など、出ている本はほとんど読んでいるくらいのファンである。
そもそも少額ではあるが、海外投資を始めたきっかけの一つがこの橘さんの本なのである。
毎回、そのクールな文体と目の覚めるような現実認識とに魅了されるが、今回も同様である。
今回もそのメッセージはシンプルだ。
あとがきにあるように、「国家に依存するな、国家を道具として使え」ということである。
この言葉だけ聞くと、何やら過激で現実離れしたように聞こえるが、そうではない。これは現実を希望や願望ではなく、醒めた目と頭脳で見た上で辿り着いた認識なのだ。
さらに、このように言葉は続く。
「私たちは、国家のない世界を生きることはできない。国家を否定し、革命を目指すのは自由だが、大多数のひとは無政府主義の理想を目指そうとは思わないだろう。生き延びるためになすべきなのは、国家に依存するのでも権力を拒絶するのでもなく、国家の仕組みを観察し、理解し、道具として利用することだ」
読み終わって、4章の「磯野家の節税ーマイクロ法人と税金」を我が家で行うとどのようなことになるかをシミュレーションしているところであるが、このマイクロ法人を使った時の効果は驚くべきものだということがわかる。
知識は力である。

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