2017年1月14日土曜日

ATPファイナルズ観戦 in LONDON

1年8ヶ月ぶりのブログ更新である。
今回は2016年11月16日(水)に観戦した、ATPファイナルズ(ロンドン)について報告させてもらいたい

前から一度プロの試合を海外で観てみたいと思いつつ、なかなかその機会もなかったのだが、「機会機会と言っていたらいつまでたっても行けないではないか」、「思い立ったが吉日。早速行く算段をしてみよう」と思い立ったのが、9月10日の午後。
途中、一人旅の予定のつもりが、なぜか妻が同行することになるなどのハプニング・アクシデントもあったが、航空券・ホテルなどの予約をその日の内に済ませた。

「バークレイズ・ATPワールドツアー・ファイナル(Barclays ATP World Tour Finals)とは、男子プロテニス協会(ATP)が主催するATPワールドツアーの年間最終戦として行われる大会。レースランキングなどにより上位シングルス8名に出場権が与えられる。イギリス・ロンドンにあるO2アリーナにて開催」
という程度の知識しか持っていなかったが、とりあえずそこに行けばジョコやマリー、そして錦織などの試合が観られるのだろうとチケット購入の算段をしていると、チケットは意外に簡単に取得できることが判明。ネットを使えばいくらでも出てくる。



ATPファイナルズは午後の部2試合、夜の部2試合の一日2部制で計4試合するのだから、同じ日の午後・夜のチケットを押さえれば、全員の試合が観られるはずと考え、購入したチケットが上記のものである。


注目してもらいたいのは、左側の価格の部分である。付加価値税を足しても79.25ポンドである。6月のEU離脱の国民投票以降、ポンドの相場が下がっていたので、日本円で11,000円程度であった(実際はイギリス版「日本のチケットキャンプ」みたいなサイトで購入したため、実際の購入価格はこの何倍かに上がっていたが、思ったよりは安かった)。

しかも、座席は午後の部が「BLOCK:102、ROW:A」、夜の部が「BLOCK:111、ROW:F」だから、いずれも結構良いところのようだ(下の図参照)。



と、万事順調順調とたかをくくっていたら、気になる情報が飛び込んできた。
何とこのATPファイナルズ、シングルスだけではなくダブルスもあるというのだ、しかも組み合わせも4人ずつ2組に分かれ、隔日で戦っていくという。
「えっ? チケット簡単に取れたけど、これってもしかするとダブルスのチケットなのでは? シングルス観られないのでは?」などという不安も脳裏をよぎったが、よく調べてみると午後の部、夜の部それぞれが「ダブルス1試合、シングルス1試合」という試合構成であることが判明(というか、チケットを取る前に調べとくよね、普通)。
だとすれば、観ることのできるシングルスは2試合のみということになる。

この時点で、ファイナルズへの参加選手は、
アンディ・マリー(世界ランキング1位に浮上)
ノバク・ジョコビッチ
スタン・ワウリンカ
ミロシュ・ラオニッチ
錦織圭
ドミニク・ティエム
マリン・チリッチ
ガエル・モンフィス
の8名に決定。

もちろん、ファイナルズの8名であるから、誰もすごい選手であることには間違いないが、ロンドンまで行くのであれば、錦織の試合はやはり観てみたい。
しばらくして、グループ分けが発表。錦織はグループ・ジョン・マッケンローで「マリー、ワウリンカ、チリッチ」ど同じ組、一方はグループ・イワン・レンドルで「ジョコビッチ、ティエム、ラオニッチ、モンフィス」の組み合わせとなった。
さて、チケットを買った16日はどちらのグループになるのか? 「Come on! マッケンロー!」と願っていたら、ほんとにマッケンローが来た!
この後、初戦は「錦織VSワウリンカ」となり、二回戦の相手は「マリーか、チリッチか」ということとなった。どちらの相手でも良いとはいえ、できうることなら世界ランキング1位になったマレーとの対戦を観たい。ここでも「Come on! マリー!」と願っておったら、渡航の直前になって組み合わせが決定。

何と!事前にチケットを取っていた11月16日の試合は、
午後の部が「世界ランキング1位のアンディ・マリーVS錦織圭」、
夜の部が「スタン・ワウリンカVSマリン・チリッチ」となったのである。

いやはや、このときほど自分の強運ぶり幸運ぶりに感謝したことはない。
やはり日頃の行いが良い人は違うのだなあ…と自画自賛したのであった。

さて、前置きが長かったが、いざロンドンへ。

会場のO2アリーナはロンドンの地下鉄ノースグリニッジ駅を降りてすぐのところにある、
ロンドン五輪のスタジアムとしても使われた巨大な施設である。
降りるとすぐ会場までに選手の大きなポスターがあり、記念撮影。


会場に入ると、選手紹介と現在までの試合結果、そして対戦成績が掲示してあり、





残念ながら、錦織不利であることは間違いがない。

会場に入ると、これはテニス会場というよりは、
コンサート会場というにふさわしい雰囲気だ。



しかも、かなりヤバイことに席が一番前。
もう前には報道カメラマンがいるだけだ。
会場に乱入しようとすれば、すぐにできるくらい選手に近い。
確かにチケットは「ROW:A」となっていたが、スゴイすごい!と大興奮である。

 
応援用というか、テレビに映るための目立ち用グッズも用意。


席の近く、すぐそこにテレビでよく見る、
名前が出てこないが「見たことのあるおっさん」がいた(この人誰だっけ?)。
この少し右にマイケル・チャンがいたのだが、撮れんかった。残念。

ということで、あっという間にダブルスが終わってマリーVS錦織戦が始まった。


スタジアム内の照明が変わって、選手登場。


錦織が、マレーが、すぐそこにいる。


両選手の練習が始まるが、とにかく近い。
そのことに大興奮である。 



コートチェンジの際の錦織の裸体まで撮ってしまった。
さすが良い身体しとる! 
(後ろの電光掲示「KEI」がよく目立っている! 実際彼女たちはテレビにしっかり映っておった。
次に観に行くときはわしらもあの手でいこう!)


それにしても、さすがにここはイギリス。地元のマリーへの応援がスゴイ。
右横の「いかにもイギリス老婦人3人組」も、
左横の「いかにもテニス好きのイギリス人親子」も、
後ろの「少し柄の悪い風のグループ」も、
マレーにポイントが出ると、「Come on! Andy」を大声でコールする。
もちろん、会場中も「Come on! Andy」一色である。

その中で、錦織と我々夫婦は立派だった。
会場の雰囲気に負けず、素晴らしいプレーを繰り広げた、錦織。
「錦織、ヨッシャー!」と声を枯らして応援した、わしら夫婦。

その結果、錦織が
流れが行きつ戻りつ、誰も先が読めない第一セットを
タイブレークの末に取った。

しかし、そこまでであった。
2,3セットを惜しいところで落とし、
ATPファイナルズ史上最長の3時間20分となった、
この試合に敗れてしまった。


肩を落として



会場を後にする



錦織の後ろ姿がさみしい…


勝利者インタービューが始まった。
ここでわしら夫婦そろって絶句。
一体何を言っておるのか…ようわからんではないか。
通訳!通訳はおらんのか?

もちろん、わしら夫婦もロンドンまで観戦に来るなどであるから、
外国語にはもちろん堪能なのであるが、
残念ながら、英語だけが弱い!

ともあれ、マリーは勝ってうれしそうであった。


次の夜の部は18時から始まるのだが、テニスの試合は選手だけでなく、
応援する者の体力も気力も奪っていく。

続くワウリンカVSチリッチの試合、これも名カードであるのだが、
少し意識が飛びかけてしまっていた。


今度は選手のベンチサイド、前から6列目で観戦したのだが、


始まったな…と思って


ワウリンカ、ヒゲ濃っ!


などと思っていたら、気づけばワウリンカが勝っておった。
意識に少し空白が空いてしまったようだ。
無念である。

ということで、記念すべき第一回ATPツアー観戦は終わりとなった。
今回プロの試合を目の当たりにして驚いたのは、「錦織のスイングスピードの速さ」と「ワウリンカの片手バックの破壊力のすごさ」、そして厳しいボールが来るたびに「Oo!」などとややあわてたような声を出すものの、やはりしっかりリターンする「マリーの守備力のすごさ」だったりする。

超一流のプレーを観ることは自分のプレーにも良い影響を与える。
ATPファイナルズ観戦は、わしのプレーをも根底から変えた…はずであった、そう信じていたかった。
ところが、帰国後参加したテニススクール内でのランキングマッチでは、あたかもグループ内のいじめられっ子のようにメンバー全員からボコボコにされ、やはりこういった観戦も一回だけでは駄目なんだなと反省。
今年はどこに「ATPツアー」を観に行こうか、何回観に行こうかと今から検討中である。