わしは適応能力が高い。これを今回のバンコクで改めて確認した。
今回のホテルは伊勢丹と6、7車線の道をはさんだ対面にあり、通勤のためには大回りして歩道橋を渡らなければならない。
最初の二日は正直に遠回りしていたのだが、ふと見ると現地の人は平気で渡っているではないか。
よし、ということで真似してみることにした。最初は渡ろうとしている人にぴったりとくっついて、一緒に渡ってみた。なかなかのスリルだ。しかし、通勤時間がはるかに短縮されることは間違いない。
次からは、自分一人で渡ってみることとした。右を見て左を見て今だというわけで一車線分ずつ進んでいく。現地の人から見ると、たぶん滑稽な動きだったと思う。こんなことを何度か繰り返していると、段々慣れてきたのか、最後は現地の人と同様歩いて渡っても平気になっていた。
何日か後、一緒に物産展に参加した仲間で食事に行く際、道を渡ろうとすると皆はもちろん躊躇している。「ここを渡ると早いですよ。僕と一緒に来れば大丈夫ですから」
結局、一緒に渡ったのは一人だけ。しかも彼は車に轢かれそうになって「もう二度と渡らない」と言っていた。この時、道を渡るわしを見ていた皆のあきれたような目が忘れられない。
そう言えば、学生時代に東南アジアを放浪していた時にも、うんこをする時にはトイレットペーパーを使わず、現地の人と同じく水桶で流しながら、左手でお尻を洗っていたっけ。
郷に入れば郷に従え。
どこでも生きていけそう、というのはわしのささやかな誇りである。
2 件のコメント:
i like......
手で拭って、、、
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