活字中毒のわしにとって、面白い本に出会うことは面白い人に出会うことと同様すこぶる重要なことである。
しかし、面白い人との出会いがまれであるように、面白い本と巡り会うこともまれである。
残念ではあるが、これが真実である。
面白い人はまれな存在である。しかし、まれな(変わった)人がすべて面白いわけではない。
論理的に言えば、面白いはまれの十分条件であるが、まれ(変わった)が面白いの必要条件ではないということだ。
話が脱線してしまった。
身震いがくるほど面白い、終わりがくるのが惜しいと思えるほどの本は少ないということが言いたかったわけだが、今回の出張中に読んだ本はいずれも面白かった。
まず、梯久美子「散るぞ悲しき 硫黄島総指揮官・栗林忠道」、続いて橘怜「永遠の旅行者(上)(下)」、そして石黒耀「震災列島」、いずれも時間を忘れ、むさぼるように一気に読みきってしまった。
「震災列島」などは帰りの新幹線の中、東京から夢中で読み始め、岡山で読み切ってしまった。もし読み終わるのが遅ければ、福山で降り過ごしていたことは間違いない。
この石黒耀はすごい!一作目の「死都日本」など傑作中の傑作であったが、二作目も面白いではないか。
こんな作家・作品と会えるのだから、読書はやめられない。
そして、当たりくじを立て続けに引いてしまえる日もあるのだから、日々は面白い。
1 件のコメント:
上ちん、いつもブログ読んでます。これからも飽きずに書いてね。
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