2010年3月1日月曜日

牟田学「社長業 実務と戦略」

今日は大阪読売テレビで通販番組の撮影だった。行き帰りの新幹線で表題の本を読了した。気になる部分に赤線を引き、抜き出してみた。


業績向上に直結したところに手を打たなければ、売上利益は決して増大できない。
赤字に泣いていながら、すぐ管理体制の改善や確立をしようとする社長が多い。的外れなこともはなはだしい。
会社の規則とか、制度や管理体制をいじっても、そんなことで大幅に売上や利益が伸びるはずがない。

売上こそ繁栄のすべての根幹である。

成長とは、<お客様を増やすこと>である。この重大事が分かっていない社長が多い。
成長とは、一言で表現すれば<お客様を増やすこと>である。この重大事が分かっていない。
私は、会社へ招かれたら、まず「昨年と比べて、お客様の数が増えたかどうか」を質問することにしている。

一体何が自分の会社で「一番大切なこと」なのか、それを考えて、磨かなければならない。
一体何が自分の会社で一番大切なのか、分かっていない人が多い。

質を高める経営とは、「単位当たり」を強く追求する経営のことである。
質とは、「単位当たり」を強く追求する経営のことである。

販売ネットを先に決めて、新商品をネットに合わせて作る方が、成功の確率が高い。
成功するためには、販売ネットを先に決めて、その店頭や倉庫に行って、今、どれが売れ筋か調査し、売れているものより品質やデザインや値段や機能性が優れたものを開発するという思想こそ大事なのだ。販売ネットを先に決めて、商品をネットに合わせて作る方が、成功の確率も、継続性も、はるかに高いのだ。忘れないことだ。

義理を欠かせないこと。義理は世渡りの掟、情の掟である。
情は理屈では測れない。義理人情というが、義理は世渡りの掟、情の掟である。上手に、間違いなく世を渡るためには「顔を立てる」「よく根回しをする」「相手の状況を判断する」「人前で行わない」…こういう戒めが大事である。

儲けさせてくれない得意先を、新規の儲けさせてくれる得意先と入れ替えて、質の充実を計る。
新規得意先の開拓も、ヒット商品の開発も、新規事業への参入ですら、売上の増大という目的の他に、質の充実を計るために行い続けるものである。

大切なことは、事態の予測ではなく、その事態に、取って置きの手を、打てるか打てないか、ということである。
これが最重要な課題である。
社長でも、役員でも、部門長であっても、ピンチに弱い者はリーダーとしても資格がない。

社長業の実務で一番大切なことは、社長の「考え方」を社員の隅々にまで遺伝させることである。
その便利な道具こそ事業発展計画書である。

多くの信用失墜の因は自己の側にある。即座に正す。言い訳を一切しない。鈍感な経営をしない。

厳しい状況に対応して業績を上げるためには、まず、一人ひとりを強くすることが基本である。
日報には、営業マンが訪れたお得意先にライバルが来ていたら、そのライバルが、どんな商品や売り物を持ち込んだか、値段はいくらだったのか、サービスはどうだったか、それに対して、お客様の対応はどうだったか…を書かせるべきである。

事業は、いつでも、市場が満杯状態で、競争が激しくなることを前提に戦略を立て、油断しないことが肝腎だ。
景気がいい、フォローの風だ、新商品が大ヒットだ、仕事が努力もしないで舞い込んでくる…こういう状況こそ危ないのだ。全員、油断をしないことが肝腎だ。

教えすぎて、考えることをさせなければ、人は育たない。

この難しい時代でも、元気が良い会社は、社長を筆頭に全社員がカネの臭いを強烈にさせている。
事業経営は、ボランティアではない。「儲けてなんぼ」の世界であることを、社長は片時も忘れないでほしい。
資本主義を選択し、そこに生き続ける限り、金儲けが下手な人間は、存在そのもの「劣等」だと言われても仕方がない。

「自分は運が強い」と信念すれば、必ず、強運を呼び込み、物事はその通りになって成就する。
人生は、自分が想念した通りにしかならない。死すべき境涯さえも、信念によって変えられる。

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