2009年1月18日日曜日

病院内での怪奇現象

病院というのは「病」と「死」が充満しているところである。考えてみると、わしの寝ているこのベッドで亡くなった人がいても不思議ではないのだ。そんなことを思うと少し気味悪い感じがしないでもない。
入院して三日目くらいだったろうか、深夜二時頃に何となく目覚めると(あばらが痛くて寝返りが打てず、眠りが浅くなってしまうので)、カーテンで仕切られた隣のベッドの辺りに何かの気配を感じる。しかし、今は誰もいないはずなのにと、起きて中を覗いてみるとそこには…特段怪しげなものがいたわけではないが、何故かテレビが点いていた。考えてみればかなりおかしいことである。ここのベッドの人は手術で夕方移動したはずである。しかし、この時はあまり気にせずにスイッチを切った。
そして、昨晩もふと二三時に目を覚ますと、天井に影のようなものが周期的に浮かび上がる。何だろうか。もしかしてこれは怪奇・心霊現象ではなかろうか。うひょーい。やったー。これって初めてでないの、この年になって見れるなんてラッキーというわけで蠢く影の原因を探ってやろうとベッドから起き出した。
その影は…切れかかった非常灯が瞬いていたためにできたものだった。
やはり、面白いことなどめったにあるわけではないのだ。しかし、あの無人のベッドの前で点いていた深夜のテレビは何だったのかという謎は残る。もしかして、同室の人のいたずらだろうか。いや、そんなことをするとしたらわしくらいだろう。謎は謎である。
病院はなかなかエキサイティング場所である。

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